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【レポート】スズキタカユキ&音楽家による「音と布、光と料理のサーカス」

2013年11月1日 - 未分類

スズキタカユキ(suzuki takayuki)と音楽家たちによる、ファッションと音楽、そして食の空間が融合する舞台パフォーマンス「音と布、光と料理のサーカス」が、レストランCAY(カイ)で2013年10月29日(火)から31日(木)の期間、3夜連続で開催。最終日となる10月31日(木)は、スズキタカユキ 2014春夏コレクションのエキシビションショーが行われた。

最終日となった31日も店内は来場者でいっぱいに。CAYの料理長である森川俊二のオリジナル料理が振る舞われ、パフォーマンスが始まる前から賑やかなムードで包まれた。レストランの中は、切り取られたたくさんの布で装飾され、まるでホームパーティのような雰囲気。中央には、ウッドベースやドラムといった楽器がセットされているほか、ミシンが一台。そこへスズキタカユキが現れ、おもむろに箱の中に大量に入った布を手に取りスタンバイを始める。

参加アーティストは、OLAibi(オライビ)、民族音楽「ガムラン」を奏でる川村亘平斎、「CINEMA dub MONKS」のガンジーと曽我大穂の4人。中でも「CINEMA dub MONKS」は世界でも定評があるグループで、テープレコーダーの音に合わせてフルート・ピアニカ・ウッドベースなどの楽器を即興で演奏し、映像を組み合わせた演出で知られている。

スズキタカユキがミシンに糸をセットし、カタカタという音が鳴り響く中、パフォーマンスが始まる。布を縫ったり、裂いたりする音が「これから何がはじまるのだろう」という気持ちにさせる。そこへ曽我が登場し、ラジオのようなテープレコーダーのサウンドを流しながらウクレレを鳴らす。徐々にドラムのオライビや、ウッドベースのガンジーも加わり演奏は盛り上がる。スズキは音楽に合わせるように、リズミカルに布をねじったり裂いたりを続け、演奏者一人ひとりにに布を巻き付け始めた……。

皆が演奏に夢中になっていると、レストラン奥に張られた白い布から影絵が浮かび上がる。リズムに合わせて踊る大きな人の影は、来場者の視線を集めた。影絵で登場した川村亘平斎は中央に現れ、インドネシアの民族楽器ガムランで演奏しながら、エスニックな歌声を披露。そんな中スズキはひたすら作業を行い、演奏者にまとわせた布にハサミを入れ続けた。

 

後半も引き続き演奏と裁縫が行われる。そこへ一人、二人とダンサーが現れ、アーティストたちの周りをぐるぐると軽快なステップで踊りながら囲む。何人も現れた表情豊かなダンサーたちは、それぞれスズキタカユキ2014春夏コレクションを中心とした服をまとっている。トレンチコート、ジャケット、パンツ、ワンピースといった素朴な色合いの服は、激しくしなやかに踊るダンサーが着ることで、素材の軽さ、やわらかさを感じさせた。それはランウェイショーでは見ることができない、新しい服の表現方法といえるだろう。音楽、ダンス、服作りがひとつになったパフォーマンスは、食事を楽しむ来場者とひとつになり、和やかながら躍動感のある空間を生み出した。

パフォーマンスを終えたスズキは「洋服は普段着ても楽しい物ですが、″物が生まれる瞬間″の感動的なエネルギーを感じてほしかった」「(パフォーマンスは)ほどんど即興でやらせていただきました。アーティストたちはもちろん、見ていただいた方のエネルギーもひとつになったと思います」と話す。スズキタカユキは普段の服作りの活動以外にも、アーティストたちとともに、このようなパフォーマンスを今後も行っていくそうだ。

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